体が冷えると血液の循環が悪くなります。すると体に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、老廃物も体内に溜まりやすくなってしまいます。

女性の骨盤周りには子宮・卵巣・膀胱・腸など、多くの臓器が集まっているので、体の他の場所と比べて血液の流れが滞りやすくなっています。子宮や卵巣は、体の冷えの影響を強く受ける場所なのです。ましてや、生理中はホルモンの関係もあって血管が収縮したり、体を温める役割を持つ血液が体外に排出されてしまうため、子宮はますます冷えやすくなってしまうのです。

体が冷えると血液もサラサラ状態からドロドロ寄りになり、経血も体外に排出しにくくなってしまいます。すると、プロスタグランジンが多量に分泌され強い痛みを感じるようになり、さらに分泌されたプロスタグランジンも体内に溜まりやすくなっているため、重い生理痛が引き起こされてしまいます。

冷えの原因の1つとして「緊張」が挙げられます。

ストレスが溜まると自律神経が乱れてしまい、体が緊張しがちになります。すると筋肉もギュッと固まってしまい、動かしづらい状態になっていきます。この緊張は骨盤周りにも影響していき、月経時の経血の排出の際に十分に動いてくれないという状況を引き起こす危険性があります。

ただでさえ生理前はピリピリしたりと気持ちが乱れがちですし、経血のモレやデリケートな部分のムレやかゆみなど気がかりなことも増えて、ストレスは余計に溜まっていきます。生理や生理痛への心配がストレスになり、結果として体が冷えてしまい、さらに生理痛が悪化してしまう…。そんな嫌なサイクルを止めるには、日頃から体を温めておくこと。そして、適度に体を動かすことで、骨盤周りの筋肉をほぐしておくことが大切です。

暑いからといって、キンキンに冷えた飲み物ばかり飲むのはNGです。

氷入りの冷たすぎる飲み物ばかり飲んでいると、内臓から身体が冷えてしまいます。

身体が冷えることで血流が悪く、そしてお腹を壊すことにもなりかねません。

できるだけ常温の飲み物を選ぶようにするのがポイントです。また、アイスなどの冷たい食べ物も控えるほうが安心です。

熱いお湯に短時間浸かる、シャワーでササッとお風呂を済ませてしまう、という人は要注意。身体の芯からしっかり温まることが大切です。

おすすめなのは38～40℃くらいのお湯に15分ほどじっくり浸かることです。

かなり長く感じそうですが、日々忙しい人はなおさら何も考えずにボーっとする時間を作ってみてはいかがでしょうか。しっかりと身体の芯から温まるので代謝もあがります。

体の冷えは一朝一夕で、すぐに取れるものではありません。体を冷やさないように温かい物を意識して食べたり、半身浴でじっくりと体を温め血流を良くしたり、食生活や日常の行動を日頃から改善していくことが重要です。

そして、直に体を温める「冷えとりアイテム」も注目されています。定番のレッグウォーマー・スパッツ・ハラマキなどはもちろん、布ナプキンは最近巷で脚光を浴びている冷えとりアイテムとしておすすめです。重ね着効果でデリケートな部分もやさしく温めるので、使い続けているうちに冷えもとれていき、骨盤周りの滞りがちな血流も改善されていきます。